日本の英語教育

英会話レッスン、留学サポートなどを行う傍ら、小学校で英語を教えるアシスタントをしています。2020年から小学校高学年の「外国語活動」が「外国語」として教科となりました。以前からテキストはありましたが、教科化するに際して、年間の指導時間も70時間というのも考慮されて新しい教科書が出来ました。

30代以上の方でしたらご経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、中学に入った途端に英語でつまずくケースは多かったですね。実はそれは今も存在する状況です。

小学校での外国語はあくまでもコミュニケーションの基礎を作ることが目的で、読み書きは6年生で少しだけ触れ、あとは聞くことと話すことが中心です。

そういえば、学校ではコミュニケーションの取り方を教えてはくれないのでしたが、唯一、この外国語だけは「英語での」コミュニケーションを学ぶ時間です。たとえ言語は違ったとしても、コミュニケーションの基礎は同じです。ですので、小学校教育の中でもこの外国語の授業はとても大切な時間だと考えています。

でも、やっぱり教科である以上は評価されます。テストを実施している学校もあれば、パフォーマンステストと言って、実際に学んだことをやってみて評価をしています。評価される、というだけで子どもは構えてしまいますよね。それが中学に入ると尚更、定期的にテストがあるわけですから。

だからこそ楽しく学べるものでないといけないのです。コミュニケーションであれば、「答えが分かった」ではなく、「うまく気持ちが伝わった」、「考えを受け止めてくれた」などという成功体験は確かに「楽しさ」を感じる体験のひとつだと思います。楽しさが生まれた時に、子どもは「こんな表現をしたらうまく伝わるな」などとそれぞれ自覚します。もちろん失敗体験も大切。どうしたらうまく伝わったのだろう、と考えて工夫する。そんなことの繰り返しで力をつけていくのだと思います。

もうそろそろ、テストのためだけの英語の授業は必要じゃないと認識して変えていってほしいものです。